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22.03.29

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SIer(エスアイヤー)とは何か?SEとの違いを丁寧に解説!

パッと見ただけでは読み方がわからない「Sler」という言葉をご存知でしょうか?
実はIT業界ではよく出てくる単語なのですが、どういった意味を持つ単語なのか、よくわかっていない方も多いかと思います。

Slerは「エスアイアー」と読み、一言でいうと「システムを構築する会社のこと」です。それだけではイマイチピンと来ないかもしれません…

そこで今回はSlerについて掘り下げ、わかりやすく解説します。

SIerとSEは何が違うの?

SIer(エスアイヤー)とは、システムインテグレーターの略称です。SIerという言葉は「SI」と「er」を組み合わせた造語になっており、「SI」(エスアイ)は、「システムインテグレーション(System Integration)」の頭文字で「er」は「~する者」という意味があります。

システムインテグレーションとは、クライアントの業務を把握・分析し、課題解決のためのコンサルティングから設計、開発、運用・保守までを請け負うことを意味します。つまり、このような受託業務をビジネスとして展開する企業をSIerといいます。

SE(エスイー)とは、クライアントからのヒアリングやシステム設計を行うエンジニアのことです。SEは、システムエンジニア(System Engineer)の略であり、企業ではなく人を指した言葉です。

SIerでの仕事内容について

先にお伝えした通り、SIerは会社、SEは人を指す言葉です。

SEとは「システムエンジニア(System Engineer)」を略した言葉で、システム開発における上流工程を担うエンジニア職を意味します。SEの仕事はクライアントからヒアリングや要件定義・システムの設計を行うことです。つまり、SIerはシステム開発を行う企業であり、SEはシステム構築の要となる仕事をするエンジニアと認識していると良いでしょう。

SIerでの仕事内容は、クライアントの業務を把握・分析し、課題解決のためのコンサルティングから設計、開発、運用・保守までを請け負うことです。クライアントによって業務課題は異なるため、SIerの請け負う仕事も多岐にわたります。

また、クライアントによってシステム開発の規模もさまざまであり、開発に数年かかる大規模プロジェクトもあります。

実際のところ、クライアントから依頼される仕事をSIerが一社で担当することはほとんどありません。SIerは、プロジェクトの全体統括をするトータルコーディネーター(元請け)として、ビジネスパートナーであるハード製品ベンダー、パッケージソフトベンダー、ソフト開発企業、通信会社などと協力しながら、システム開発を行います。

SIerでは、全体統括をする仕事が中心になるので、自分自身はプログラミングを行うことがほとんどありません。しかし、若手のうちは仕事の全体像を把握するという意味で、下請けの会社と一緒にプログラミングをすることもあります。

SIerで必要なスキル

Slerで働くSEに求められるスキルは大きく以下の4つがあります。

・コミュニケーション能力
・プロジェクトマネジメントスキル
・論理的思考力
・技術的能力

 

コミュニケーション能力

コミュニケーション能力は簡単にいうと「対人的なやり取りで、お互いの意思疎通をスムーズに行うための能力」のことです。

コミュニケーションをとる相手は、主に依頼人であるクライアントと協力会社に所属するビジネスパートナーです。クライアントに対しては、仕様に落とし込むために実装可能なシステムを提案しなければなりません。また、ビジネスパートナーに対しては、作業の進捗管理を行わなければなりません。

双方とよい関係を築くためにはコミュニケーション能力がマストです。

プロジェクトマネジメントスキル

プロジェクトマネジメントスキルとは「プロジェクトをうまく進めるためのスキルの総称」のことです。

一般的にプロジェクトには納期がつきもので、納期を守ることはとても大切な要素です。納期通りに納品するためには、プロジェクトマネジメントスキルを駆使して、作業を進める必要があります。

論理的思考力

論理的思考力は「因果関係を整理し順序立てて考えること、あるいはわかりやすく説明する能力」のことです。

要件定義、設計工程において、論理が破綻した仕様書を書いてしまうと、欠陥品をつくることになってしまいます。特に大規模なプロジェクトになれば、ひとつの論理的欠陥が取り返しのつかない事態を招くこともあります。そのため、SEにとって論理的思考力は非常に重要であると言えます。

技術的能力

技術的能力は「顧客にシステムの提案や説明をする際や設計を行うために必要な能力」です。

プログラミングはプログラマーの仕事ですが、SEはプログラミングの前段階の設計を担当するため、プログラミングの基礎知識も必要になります。

SEは実際に手を動かしてプログラミングをする機会がほとんどありませんが、プログラミングを経験していた方が、実際にプログラミング実装をされるビジネスパートナーの方によい指示を出すことができます。

SIerとSEの意味を理解したら

今回はSIerとは何か、よく一緒に使われるSEとの違いについてを説明しました。基本的にSIerはシステム開発を行う企業であり、SEはシステム構築の要となる仕事をするエンジニアと理解できていると良いです。

インターネットなどで調べてみるとSIerやSEという言葉は同じような意味で使用されていますが、もしIT業界への就職を目指す方は、SEとSIerの違いを理解した上で、自分自身が目指す企業や職種の選択をしましょう。